マウスウォッシュ（洗口液）・うがい薬・液体ハミガキの違いと正しい使い方

こんにちは！
歯科衛生士のタムラです。

今回は、洗口液（マウスウォッシュ）についてです。

◎洗口液の目的を理解すること
◎洗口液に頼りすぎないこと（過度な期待をしない）
◎歯磨きの代わりにはならないこと

この３つは私が洗口液ユーザーさんに伝えたいことであり、
洗口液に対して、感じていることでもあります。

これを今回のテーマとして
一見同じように見える、うがい薬や液体ハミガキなど
違いも含めて効果を得やすい、正しい使い方を解説していきます。

うがい薬（含嗽剤）・洗口液・液体歯磨き…どう違う？

まず、３つの共通点は

・液体で口腔内を綺麗にする目的で使用される
・口の中に含み、洗口して、吐き出す

大まかに、この二点が共通点としてあげられます。
では次にそれぞれの特徴です。

こちらは医薬品または医薬部外品になるので
処方箋等必要なく、クリニックや歯科医院
薬局などでも購入できるものになります。

マウスリンスやデンタルリンスなどもここに含まれます。

洗口液は毎日使い続けるものとして
セルフケアアイテムの１つに分類されます。

特徴や目的としては
・口腔内に爽快感をもたらすもの
・口腔内細菌に対しての殺菌作用による、口臭予防等

私の考えとしては、プラークの表面の菌に対しては有効であると思いますが
やはり機械的に除去しないことには十分な効果は得られないと思います。

なので、オススメの使い方としては
歯磨き・フロス・歯間ブラシ等が済んでからの使用が有効的です。

液体歯磨きの特徴

液体ハミガキとは、液体状の歯磨剤のことです。
なので洗口液などと同じセルフケアアイテムとしての分類になりますが
洗口液のように、洗口して吐き出すだけでなく
しっかりハブラシで磨かないと効果は発揮しません。

また、研磨剤や清掃剤が含まれていないので
歯面の着色や煙草のヤニなどが気になる方にはオススメできません。

反対に、口内炎などの傷があったり
抜歯などの外科処置をした後の歯磨きであれば
研磨剤等を気にせず使用できるかと思います。

セルフケアで最大限の効果を得る、マウスウォッシュの使い方

洗口液を使っている方で、洗口液でのブクブクうがいが
歯磨きの代わりになっていると思っている方や
歯と歯の間の汚れなど隅々まで落ちると思っている方はいませんか？？

実は、それは大きな間違いです。
特に市販で売られているものでそんな洗口液はありません。

爽快感は得られますが、汚れや菌が流れ落ちたとしても
口腔内に存在するうちのほんの一部です。

私がオススメする洗口液の使い方は・・・

①フロスまたは歯間ブラシで歯と歯の間の汚れを落とす

②ハブラシでブラッシングをする

③洗口液で口腔内をゆすぐ

とにかく、汚れが出来るだけ少ない状態で使用してほしいと考えています。

成分によってはそうでないものありますが
そのあたりを理解した上で使用すると、より良い効果が得られますし
セルフケアのワンポイントとして取り入れやすくなるかと思います。

薬局で買える、オススメの洗口液（マウスウォッシュ）

①コンクールF

クロルヘキシジンという殺菌作用が入っています。
これは、歯周病菌に効果のあるものです。
完全に殺菌するほどの濃度はありませんが市販のものの中では
濃度が高く、そして予防効果はかなりあります。

洗口液としては水８０mlに対し５〜１０滴程の割合で希釈して使います。
好みによりますが少し色が付くくらいが丁度いいかと思います。

また、歯間ブラシのブラシ部分に直接含ませて
歯間清掃をするのもオススメです。

②ピュオーラ

甘味料にエリスリトールが使われています。
エリスリトールにはバイオフィルムを分散させる効果があります。

なので、基本的には歯磨き後に使用することをオススメしていますが
ピュオーラの場合（エリスリトールが含まれる洗口液）は
歯磨き前でもご使用をオススメできるものになります。

ピュオーラは洗口液に限らず
歯磨き粉にもエリスリトールが含まれます。

洗口液（マウスウォッシュ）を使うなら…大切な事

◎洗口液の目的を理解すること
◎洗口液に頼りすぎないこと（過度な期待をしない）
◎歯磨きの代わりにはならないこと

この３つが、私が冒頭でお伝えした
・洗口液ユーザーさんに伝えたいこと
・洗口液に対して私が感じていること
…という、訳です。

ここまで読んでいただくと
この３つがよくよく理解できたのではないかと思います。

様々なコマーシャルや広告を見て購入し使用される方が
ほとんどだと思いますが、イメージと現実はかなり違います。

そして、たくさんの商品があり、
どれが自分に合っててどれを選ぶべきかさえも
よく分からずに購入されていると思います。

そんな時にこの３つが頭のどこかにあれば
適切な商品を適切な使用方法で活用できると思います。

まとめ…オーラルケア商品の選び方

洗口液に限らず、オーラルケア商品というのは
とにかく種類と数が多くハブラシにしても歯磨き粉にしても
選ぶことが難しいほどに溢れています。

実際、そういったところの中で
私が皆様にオススメできる商品はほとんど無いのも現状です。

例えば、歯磨き粉なんかが分かりやすいです。

市販のちょっと良いものを購入するなら、歯科専売のものを購入した方が確実ですし
とんでもなく安いものを使用するなら、歯磨き粉は使用せずハブラシとフロスのみで良いと思います。

もちろん、市販でも良い商品はありますが
なんせ数が多すぎて選びきらないのです。

ご自分のセルフケア・オーラルケアを見直すのであれば
歯科専売を選択することが確実で、安心です。

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